接客ナンバーワン?

先日、とあるドラッグストアでの話です。
ひとりの女性店員が 「いらっしゃいませ~」 と店内に響きわたる元気のいい声を出してい
ました。
みると胸に接客ナンバーワンのバッチが・・・
社内の接客コンテストでナンバーワンになったようです。
たまたま、その人がレジにいる時に会計をたのみました。
「○○(商品名)1点198円、○○ 1点258円・・・ 合計で952円です」
流れるような手さばきと正確なレジ打ち。
お金を用意する間に今後のキャンペーンの告知等を一方的にしゃべる。
5千円札を出すと 「5千円お預かり致します」 と元気な声。
すると 「一緒に確認お願いします」 とイッチ、ニッ、サンッ、シッ、 はい4千円と目の前でお
札を数えさせられました。
「よんじゅうーはちえんのお返しです!」 とグループ分けされた小銭を返されました。
確かに仕事は正確で早いかもしれませんが、気になるのが彼女と一度も目が合わなかっ
たことです。
作業を早く正確にしようとするあまり、目の前のお客さんがみえてないのです。
一生懸命な目なのに・・・接客ナンバーワンなのに・・・なぜか彼女との空間が心地よいと
は思えず、この人から又買いたいとは思えなかったのです。
枝葉末節に気をとらわれすぎて本質を見失っている感じで、マニュアル接客の盲点をみ
た気がしました。

75年周期

新年あけましておめでとうございます。
2015年はどのような年になるのでしょう?
ここ数年なんとなく感じるのが、日本人の価値観が大きく転換している時期なのではという
思いです。
ある人が言っていました。
日本の歴史をずっと見ていると、75年周期で大きな転換点があると。
太平洋戦争はほぼ75年前、その75年前が明治維新、また75年前が松平定信の寛政の改
革、またその75年前が徳川吉宗の享保の改革。
そして2011年の東日本大震災・・・ そのあと日本人の価値観が変わったような気がします。
ある価値観の中でずっといくと都合のいい人と悪い人がでてきて、75年もするとうまくいか
なくなり、新しい価値観がおのずと出て来るのかもしれません。
それがいいとか悪いとかではなく、価値観の賞味期限や耐用年数の限界ではないかと思う
のです。
今後どうような価値観が主流になるのかはわかりません。
数十年を経ての歴史の検証を待たねばなりませんので・・・

今年を振り返って

今年を振り返って思うことは、全体の消費が前半と後半とでは大きく違っていたなということ
です。
今年の前半は消費増税前のかけ込み需要もあり、靴も含めよく売れていた印象です。
しかし、4月の増税を境に状況は変わります。
反動減が想定内だったため、しばらくすると消費は戻るだろうと考えていましたが、5月6月と
消費の力強さは戻りませんでした。
7月からのセールは爆発するのではという予想もむなしく、不発に終わりました。
特にサンダルの不振は意外でした。
秋になり、一番売れる時期の10月11月と全国的に大きな伸びはありませんでした。
これは私たち靴業界だけではなく、アパレルやバッグ等の業界も同様でした。
この後半の消費不振が増税後の反動での一過性のものなのか、それともモノ余りの世の中
での「買わない選択」をした消費動向なのかはわかりません。
もし、後者であるなら長期的な消費不況の始まりなのかもしれません。
いずれにしても、私たちは消費者にとって買いたいと思ってもらえる靴を企画、製造、販売し
ていくことが進むべき道だと思っています。
来年は、商品企画に力を入れ、トレンド性の高いコンフォート靴を世の中に出していきたいと
考えています。
今年一年ブログを読んでいただいた方、ありがとうございました。
良いお年をお迎え下さい。

ヘアスタイルチェンジ

今年も早いもので残り少なくなりました。
1年を振り返り、どのような新しいチャレンジをしたのかを検証してみましたところ、個人的
にはヘアスタイルをチェンジしたのが印象的です。
長年、定期的に同じところで髪を切り続けておりました。
年齢的にも髪に白いものが目立つようになり、白髪染めもしてきましたが染める前と後で
は雰囲気が違いすぎ、少し違和感をおぼえておりました。
そんな時、ある美容師の方から染めずにみせる白髪にしてはどうかとアドバイスを受けま
した。
少し悩みましたが、思い切ってその美容師のアドバイスをきき、「いっぺんやってみよう!」
と決断したのが夏の終わり頃でした。
永い間、通い慣れていた美容室と決別し、新しい美容室に行き始めました。
染めてない白髪が伸びきるまで年末位までかかると言われていたので、中途半端な状態
がしばらく続き、賛否両論でした。
先日、それがついに、その美容師さんの完成形になりました。
その美容師さんが思い描いていた通りになったかはわかりません。
又、満足しているかも不明です。
私は中途半端な状態から完成状態になったことがうれしいです。
賛否両論あるかと思いますが、率直な感想を聞かせてもらえればうれしいです。

白夜の誓い

人生2度目の宝塚歌劇に行ってきました。
宙組のトップスター凰稀かなめのラストステージ 「白夜の誓い」 です。
2回目なので心の余裕もあり、あらゆるところに目を配り、気を配りながら観たせいなのか、
今回の方が良かったです。
鍛えぬかれた歌とダンス、トップスターのみならず相手役、準主役、脇役、その他大勢の役
の細部にわたるまで、お客様を楽しませるエンターテイメントの精神にあふれていました。
特に衣装や照明、音楽等の裏方仕事のすばらしさには目をうばわれます。
宝塚ファンが熱中するのもうなずけます。
ミュージカルの内容は、スウェーデン国王グスタフ3世の波乱に満ちた生涯を描いたもので
した。
18世紀のスウェーデンは、一部貴族の腐敗した政治に苦しんでおりました。
グスタフ3世が国王になるとクーデターを起こし、腐敗した貴族たちを追放しました。
北欧の小国スウェーデンは常にロシアの脅威にさらされており、親ロシアのデンマークの
王女とグスタフ3世が政略結婚することでバランスをとっておりました。
フィンランドを従属国としたり、ノルウェーを併合しようとしたり、現在の北欧諸国のイメージ
とは違う一面がみえてきます。
当時の国力は軍事力であり、攻めるか攻められるかという時代であったのでしょう。
今のスウェーデンはイケア、H&M、そしてノーベル賞という、とても平和なイメージです。
軍事力ではなく、文化の力で競いあう世界であり続けたいです。

サプライズのある売場

先日、住んでみたい街ランキングで急上昇している神奈川県の武蔵小杉に、グランツリー
武蔵小杉というショッピングモールがオープンしました。
タワーマンションが林立するこのエリアは人口が急増しており、特に子育て世代の流入が
目立ちます。
その30代の子育て世代をターゲットに、セブン&アイグループが総力をあげて作り上げた
のがこのモールです。
各所に大小のサプライズが仕掛けてあります。
まず、屋上を全て公園にしている点です。
サッカー場位の面積に本格的に土を入れ、木と花を植えています。
広くて安全で自然とふれあいながら子供を遊ばせられる場所は、ママさんたちにとって大
変ありがたいと思います。
又、1Fの食料品売場では、カット野菜の計り売りをしています。
共働きの主婦には、野菜洗い、カットの手間が省けそうです。
同じグループの西武そごう武蔵小杉店では、品ぞろえの少なさをカバーするために、ライ
ブショッピングサービスをしています。
これは、お客様の要望があった商品をそごう横浜店、西武渋谷店の売場とネットで生中
継して、販売員がみせてくれるというサービスです。
これらのアイデアは、成功すれば導入する企業もあるのではないでしょうか?
常に売場はお客様のニーズを拾い上げ、お客様に感動を与えるサプライズを模索してい
かねばならないと思います。

高倉健という生き方

先日、高倉健さんが亡くなりました。
突然の訃報に日本中が驚きました。
もちろん私もその一人ですが、もし万が一、健さんが亡くなることがあるなら、闘病生活
をみせることなく静かに息をひきとり、全ての葬儀を終えた後に発表されるのではないか
と思っておりました。
それが高倉健という生き方で、最もふさわしい終焉だからです。
だから訃報を聞いた時に、「見事な人生だ」と感じ入りました。
多くの健さんファンも同じ想いだったのではないでしょうか。
映画を通じて人として、男として、どう生きるべきかを教えてくれました。
武骨で不器用だけれど、人一倍優しく、義理人情に厚い。
追悼番組を見るにつけ、役作りに没頭する姿勢に心が打たれました。
プライベートな面は、見せず語らず。
映画を観る人にとって余計なイメージを作ってはいけないと思ったのでしょう。
いかにその役になりきって演じきるか、その一点で勝負する。
本当のプロフェッショナルです。
ご冥福をお祈りします。

教育という切り口

先日、富士ゼロックスさんの呼びかけで 「くつやさんの仕事はどんな仕事か」 ということ
を地元の小学校で説明する機会がありました。
一枚の革から裁断、縫製、底付け、仕上げという工程を経て、靴になっていくことをパネ
ルと半製品を用いて説明致しました。
子供たちだけではなく保護者の方も多数参加してくれており、みんな興味深く聞いてくれ
ていました。
その後、革の端切れをハサミで切ってはりつけ、自分なりの一足を紙の上で表現しても
らうというワークもしてもらいました。
おもしろいことに、女の子と男の子では色の使い方が全然違います。
女の子はカラフルでかわいく、男の子はシンプルでかっこよくといった感じです。
意外にも、保護者の方が熱心に作っていただき、作品のレベルの高さにびっくり致しまし
た。
子供たちにどんな仕事であるかという理解を深め、はたらくってなんだろうという素朴な疑
問に答えていくアプローチ。
寄付や太陽光発電だけではなく、教育という切り口でのCSR(社会貢献活動)もあるとい
うことに気付かせてくれた富士ゼロックスさんに感謝致します。

大人たちのゆるキャラグランプリ

2014年のゆるキャラグランプリは、群馬県出身の 「ぐんまちゃん」 になりました。
「ぐんまちゃん」 は2012年、2013年と連続して3位になっている実力者で、今回やっとグラ
ンプリがとれました。
「ぐんまちゃん」 の活動歴は20年と長く、世間でゆるキャラブームが起こるずっと前から群
馬県の宣伝部長としてがんばってきていました。
地道にやってきた 「ぐんまちゃん」 のようなゆるキャラがグランプリをとったことは、まじめ
にコツコツと縁の下の力持ち的な存在でがんばっている人にとって、大きな励みになると
思います。
今回の注目は、5位にランクインした京都府の 「チャチャ王国のおうじちゃま」 です。
2013年は23位だったのに急上昇です。
チャチャ王国 (京都府宇治市) 第88代目王子で、頭に茶せんの冠をのせ、いつも抹茶の
味がする「おちゃぶり」をくわえています。
テーマソングや振り付けをおぼえるためのビデオがあったり、チャチャ王国ファミリーもお
うじちゃま以外のキャラが設定されているなど、どの方面でブレイクしても対応できるよう
に準備万端です。
所属先の宇治商工会議所も宣伝に力が入っています。
先日、ラジオで 「チャチャ王国のおうじちゃま」 をくわしくPRしていましたが、ゆるキャラの
映像がないところで真面目そうな大人が 「おうじちゃまがおちゃぶりをしています」 と言っ
ているのを聞いて少し恥ずかしくなりました。
大ヒットすると、この妙な恥ずかしさもないと思うのですが、2015年ゆるキャラグランプリは
「おうじちゃま」 とそれを支える大人たちをひそかに応援したいと思っています。 

発見!京都の新名所

京都は何度訪れても新たな発見があります。
先日訪れた将軍塚青龍殿、平成26年10月に落慶したばかりで、国宝青不動が御開帳さ
れています。
京都東山の山頂に位置し、なんと清水寺の舞台の約5倍の大舞台があり、比叡山から大
阪まで見渡せます。
それもそのはず、この地は長岡京から平安京に移す時に、都にふさわしい場所かどうか
を下見に来られた場所だそうです。
西暦794年桓武天皇は京都に都を移すことを決断し、都の鎮護のためにこの地に将軍塚
を作らせました。
国家の大事があると、将軍塚が鳴動したという伝説が 「太平記」 に残されています。
国宝青不動ですが、日本三不動画のひとつで三井寺の黄不動、高野山の赤不動とともに
篤く信仰されています。
密教において宇宙のすべてを司る大日如来の化身の不動明王。
一切の人々を救うまではここを動かないという不動の姿を表しており、人々の煩悩を炎で
焼き尽くしてくれています。
国宝青不動がある将軍塚青龍殿
今後、大人気となる可能性が高いので、京都ファンの方は今のうちに訪れることをおすす
めします。