継ぎ目のない靴

1866年に英国で創業した「ジョンロブ」 ビスポーク(あつらえ)靴で有名です。

顧客リストには政財界の重鎮や貴族が名を連ねる老舗ブランドです。

そのジョンロブが今年、一枚革を用いたまったく継ぎ目のない靴を発表し、話題になりました。

継ぎ目のない靴、シームレスシューズの一番の難題は硬く平面である革に手や道具で「反り」をつけながらのばし、丸みのある卵形に成形していくことです。

わずかなシワや傷を付けずに革をのばして形成することは熟練の職人でもかなり難しいと思われます。

革も高度な技術を持つフランスの革なめし工場で特別に作った革だそうです。

シームレスシューズの特徴は美しい見た目もさることながら、驚くほどぴったりとした履き心地だそうで、それはまるで「手袋をはめるような感覚」と言われています。

特別な工程のため、ビスポーク(あつらえ)靴を注文したことのある顧客に限っており、価格は155万円。

顧客からの要望に各工程の職人たちがそれぞれ最高の仕事をするという靴作りの哲学を持つ「ジョンロブ」。

同じ靴作りに携わる者として目標としたい姿勢です。

急増カーシェアリングの理由

1台の自動車を複数で共同利用するカーシェアリングの利用が急増しています。

車両台数も3万台と5年前から3倍に、拠点数も前年比16%増の1万4941ヶ所と増えています。

実は利用者のうち10%以上の人が移動以外で利用しているのです。

用途は仮眠、休憩、電話、避暑、避寒など。

その他はカラオケ、子供の夜泣きの避難にも使われているそうです。

終電を逃し車内で一夜を明かした人もいます。

つまり、快適な空間として利用されています。

貸し出す側も「禁煙やペット連れ禁止などのルールを守ってもらえれば使い方は自由」と容認しています。

事前に会員登録していると利用はとても簡単なので手軽に使っている人が多いのでしょう。

ちょっと暑いので休憩するためにカーシェアリングで涼む、料金は15分200円です。

これを安いとみるか高いとみるかは評価は分かれるところですが、車を「運転する移動手段」から「プライベート空間」と捉える意識が高まっていることは確かです。

 

シアーズ破産

先日、アメリカの小売り大手のシアーズが破産を申請しました。

シアーズはドラッカーが「全米で最も成功した企業の一つ」と称賛するほど米小売り業界の絶対的王者でありました。

原因はIT化という環境変化に適応することができなかったからです。

今、アメリカではアマゾンの台頭により小売業が低迷しています。玩具大手のトイザらスも経営破綻しました。

かつてシアーズは改革を実行するイノベーション企業でした。

20世紀初頭のアメリカは農業が中心で広大な国土に多くの農民が生活していました。買い物をするには都市まで行くか、行商人から高い値段で買うしかなかったのです。

ここに着目したシアーズは農村に対してカタログを用いた通信販売ビジネスを行い、未開拓の需要を取り込みました。

その後、都市部の人口が増加するとその環境変化を受け、通販から小売業へと転換していきました。

扱う商品も自動車や組立式住宅など時代に合わせた商品を次々に開発して販売していました。

まさしくシアーズはアメリカの物流・小売業界の革命児でありました。

その時代にうまく適応してきたシアーズでさえ、アマゾンのもたらした変化の波を越えることはできませんでした。

「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」とダーウィンは言っています。

時代の変化に激しい現代で生き残ること自身がとても難しいことなのだと痛感致します。

需給バランス

英高級ブランドのバーバリーが売れ残った服や香水など約41億円相当を廃棄すると発表し、世論の激しい批判にあい廃棄処分を中止したニュースは記憶に新しいです。

しかしこれは高級ブランドに限った問題ではありません。

日本のアパレル業界が長年悩み続ける在庫過剰問題です。

バブル期に15兆円あった日本のアパレル市場は2016年に10兆円まで縮小しました。その一方で供給量は40億点とバブル期から倍増しています。

売れる量は年々減っているのに作る量は年々増えていき、需要と供給のバランスがどんどんと広がっているのです。

原因は売り逃しを恐れての過剰発注や企画から生産までのリードタイムの長さ等さまざまです。

服は綿花、羊毛等の農畜産物や石油化学素材で作られます。又、製糸から縫製まで多くの人手が要る労働集約的産業です。

日本だけでも年間約100万トンが廃棄され、その多くは焼却されていきます。

作るプロセスに関わった人々は断腸の思いでしょう。

資源と労働の価値を無駄にしないためにも需給バランスの適正化が望まれます。

AI投信学習中

AIの特長は膨大なデータを読み込んで瞬時に最適解を探すことです。

そういった面で株式投資にAIは優れた結果を出すのではないかと期待されたAI投信ですが、苦戦を強いられています。

株はある意味、買い手が多いか売り手が多いかを予測することですが、そこに合理性があると限りません。

9月3日 グミを主力商品とするカンロ株が特段上る材料のない中、上昇し始めました。

翌4日にはストップ高になりました。

これは9月3日がグミの日でテレビ番組で特集があり、SNSで話題が広まったためだと分析されています。

又、過去にはディスカウントストアのジェーソン株がホラー映画「13日の金曜日」に登場するジェイソンと同じだったということで13日の金曜日に暴騰したことがあります。

業績には直接関係がない材料でもネットで拡散すれば株価を動かす時代になってきたということです。

一見、非合理に映る新たな株価形成のメカニズムをAIが学習すれば、成績が格段に向上するのではないかと思います。

サポートシューズ

人生100年時代です。

おしゃれは若い人たちだけの特権ではありませんので、90歳になってもおしゃれな靴をはきたいと思う人は多いと思います。

年を重ねるたびにライフスタイルも変化していくので、おしゃれの仕方も変化していくのが当然です。

私たちは常にお客様に寄り添い、その時代に応じた靴を提案したいと考えてきました。

そこで開発したのがサポートシューズ(おしゃれな介護シューズ)です。

世の中に介護シューズと呼ばれる靴はたくさんありますが機能面に特化しすぎて、おしゃれなデザインや色・素材にこだわった靴はあまりありませんでした。

私たちのサポートシューズは5E木型を使用しているので、ゆったりとしたはきごこちはもちろんのこと、面ファスナーで甲の部分が大きく開いて脱ぎ履きがしやすいのが特長です。

サロンドグレーの特長である日本製の職人による手作りなので、軽くてやわらかい仕上りになっています。

従来の介護シューズにはあまりなかった本革を使ったおしゃれなデザインと豊富なカラーバリエーションなので選ぶ楽しみも増えます。

いつまでもお客様の足元を支える存在でありたいと思っています。

 

香港APLF

先日、香港で開催された皮革見本市 APLF(アジアパシフィック レザー フェア) に行ってきました。

毎年この時期に開催されるAPLFは世界中から皮革関連の業者が集まるので大変な賑わいです。

会場はとても広く出展社も非常に多いので一日では回りきれません。

日本の展示会では見たこともない皮革がたくさんあるので、とても興味深かったです。

皮革はもともと食肉の副産物であるので、牛や羊をたくさん飼っている国が皮革産業も発展しています。

人口の多い国は必然的に家畜も多いと言われています。

中国、インド、パキスタン、バングラディシュ等。

そして意外かと思われるかも知れませんが、世界の靴生産第三位のブラジルは牛飼育数世界一なのです。

国別の展示になっているので、ブラジルのコーナーは国旗カラーの緑と黄色に色どられていて強烈な存在感を出していました。

イタリア、フランス、スペイン等のヨーロッパ勢は皮革文化が長いこともあり、個性的な皮革がたくさんありました。

日本はどうかというと、世界的な規模の中では残念ながら存在感が大きいとは言えません。

技術的には世界市場でも戦えるものがあると思うので、皮革や靴の分野での輸出を増やしていくべきであると改めて思いました。

風よけ

ピョンチャンオリンピックは日本人選手の活躍もあり、大いに盛り上がりました。

その中で一番注目したのがスケートの高木姉妹です。

あまりなじみのなかった「パシュート」「マススタート」 での金メダル獲得は日本スケート界の今後の発展に大いに寄与するものだと思います。

「パシュート」「マススタート」での勝敗のカギは「風よけ」でした。

スケートの先頭選手は強風にさらされます。

いかに他の選手を風よけに使い、体力を温存するかがポイントのように感じました。

そして温存した体力をここぞという時にいかに使うかが勝負どころです。

人生においても同じようなことがいえるのではないかと思います。

長い人生、順風ばかりではありません。

逆風の時に支えてくれる人がいるかどうかで人生は大きく変わってきます。

巡って来た勝負どころで積み重ねてきた実力を発揮した人が成功するのでしょう。

しかしながら人を風よけばかりに使っている人は長続きません。

あえて自らも風よけになり、人を支える気概のある人こそが人生の成功者となり得るでしょう。

 

前例の始まりは例外

「そんなことは前例がない」と検討もされずに突き返された経験は多くの人が持っているのではないでしょうか?

実際多くの官庁や企業は前例がないことはやりたがりません。それは前例に従って事を進めればたとえ失敗しても責任を取らされることはないという保身的な考えからだと思います。

こういった考え方は昔からあったと思いますが、世界がこれまで経験してきた技術革新の歩みは前例主義ではないところから生まれています。

今では常識的な事柄の多くはそれらが生まれた時は突拍子もないアイデアであったということを世界の歴史が証明しています。

つまり前例の始まりは例外なのです。

先日、もしかしてこれは常識が生まれる前の卵かもと思う商品がありました。

日本のブランド「ビューティフルピープル」が発売した靴下3つ。

つまり1.5足で1セットの「ソック ア トロワ」

3つの靴下のかかとの部分にはそれぞれ「I’m」 「I’not」 「Beautiful」の文字がデザインされており、その日の気分で好きな組み合わせを選べるそうです。

同ブランドのコンセプトは「今まで見たことのないスタンダード」の提案。

実際に黒と黄色の2色購入した人は「どう履くの?」と戸惑いながらも「黒と黄色を片足づつ履くのもありかな。」と話しています。

左右が同じでなければならないという常識を突き破るのか注目したいです。

はなちゃん

靴の中で雑菌が繁殖して起こる足の臭い。

その臭いを確かめたくても数値として結果が出るのは悲しいと開発されたのが臭い判定小犬型ロボット「はなちゃん」です。

はなちゃんは鼻の先にガスセンサーを搭載。

靴下のニオイをかがせるとアミン系、硫黄系の悪臭物質を検知します。

測定結果に応じていい匂いの場合は「すり寄る」、可もなく不可もない場合は「ワンワンと吠える」、臭う場合は「力なくゆっくりと崩れ落ち気絶する」と反応が変わります。

開発したのは北九州市にあるネクストテクノロジーという会社です。

「自分のにおいが気になる」と知人から相談されたのが開発のきっかけだそうです。

月最大200台の生産体制を整え、毛色や柄は異なる7種類を税別35,000円~45,000円で販売するそうです。

又、悪臭を感じ取るとマーキングするようにお尻から消臭剤を勢いよく放つ新型も開発中。

居酒屋の座敷席など、靴を脱ぐ場所に導入する動きもあるという「はなちゃん」、もし出会えたら一度試してみたいです。