大人のカタチ

明治時代以降、140年あまりにわたって「満20歳」とされてきた成人の定義が見直されることが決まりました。

現行の20歳から18歳に成人年齢を引き下げる改正民法が国会で成立し、2022年4月に18歳、19歳も新成人となる見通しです。

しかしながら、飲酒や喫煙、公営ギャンブルは20歳未満禁止を維持するため18歳になったからといってお酒は飲めず、タバコも吸えず、ギャンブルもできません。

できるのは有効期間10年のパスポートを作ることができるくらいで、いわゆる世間でいう大人の仲間入りという感じではないのです。

私が最も心配するのが成人式です。

毎年1月に全国で開かれる国民的なイベントには着物、着付、メイク、写真といったビジネスの人がたくさん携わっています。

18歳が新成人となると、ほとんどの人が高校3年生在学中で、1月の成人式シーズンには大学受験の本番前となりそれどころではありません。

着物を着る人が少なくなっている中で、着物業界にとっての成人式の振袖需要は一大イベントです。

せめて成人式がすたれても、お酒、タバコ、ギャンブルが解禁となる大人記念式のようなイベントを着物を着て祝うカタチで定着できればいいなと思います。