1000年後

平安時代の有名な陰陽師、安倍清明。

当時、最先端とされた学問の天文道や占いなどをまとめた陰陽道に関して卓越した知識を持ち、天皇や貴族たちから絶大な信頼を得ていました。

「平家物語」 「大鏡」 「今昔物語集」 にも登場し、大江山の鬼退治指導など数多くの逸話を残しています。

その安倍清明、生前より「1000年後にまたこの世に蘇る」と予言。

亡くなった1005年から1000年後の2005年、安倍清明神社(大阪市阿倍野区)にて等身大の銅像として復活しています。

予言は当たりました。

時は変わって、江戸時代に活躍した天才絵師、伊藤若沖。

青物問屋の長男として生まれるも商売に興味はなく、40歳で家督を弟に譲り隠居、好きな絵を描き始めます。

狩野派に師事し、花鳥画の模写に励みます。その後、実物写生へ移行し、特に鶏の絵を多く描いています。

天才肌の伊藤若沖は 「具眼の士を千年待つ」 と言っています。

その意味は 「自分の価値がわかる人を千年でも待つ」 という意味です。

若沖の予言は外れ、200年後の2000年、爆発的なブームが起こります。

そして今年、東京都美術館で開催された 「若沖展」 は320分待ちという入館待ち記録を樹立。

若沖の絵の価値をわかる人が増え続けています。

卓越した偉人は1000年後を想像するのですね。

1000年後とまではいきませんが、10年後、20年後の靴業界のあるべき姿を想像し、来年も一歩一歩地道に歩んで行こうと思います。

今年一年のご愛顧に感謝し、2016年最後のブログを締めたいと思います。

ありがとうございました。

皆さん、よいお年をお迎え下さい。