白夜の誓い

人生2度目の宝塚歌劇に行ってきました。
宙組のトップスター凰稀かなめのラストステージ 「白夜の誓い」 です。
2回目なので心の余裕もあり、あらゆるところに目を配り、気を配りながら観たせいなのか、
今回の方が良かったです。
鍛えぬかれた歌とダンス、トップスターのみならず相手役、準主役、脇役、その他大勢の役
の細部にわたるまで、お客様を楽しませるエンターテイメントの精神にあふれていました。
特に衣装や照明、音楽等の裏方仕事のすばらしさには目をうばわれます。
宝塚ファンが熱中するのもうなずけます。
ミュージカルの内容は、スウェーデン国王グスタフ3世の波乱に満ちた生涯を描いたもので
した。
18世紀のスウェーデンは、一部貴族の腐敗した政治に苦しんでおりました。
グスタフ3世が国王になるとクーデターを起こし、腐敗した貴族たちを追放しました。
北欧の小国スウェーデンは常にロシアの脅威にさらされており、親ロシアのデンマークの
王女とグスタフ3世が政略結婚することでバランスをとっておりました。
フィンランドを従属国としたり、ノルウェーを併合しようとしたり、現在の北欧諸国のイメージ
とは違う一面がみえてきます。
当時の国力は軍事力であり、攻めるか攻められるかという時代であったのでしょう。
今のスウェーデンはイケア、H&M、そしてノーベル賞という、とても平和なイメージです。
軍事力ではなく、文化の力で競いあう世界であり続けたいです。