ボストン美術館展

アメリカで最も古い美術館の一つに数えられるボストン美術館は、1870年に設立され、ア
メリカの独立記念100周年にあたる1876年7月4日に開館しました。

ボストン美術館は、欧米最大の日本美術コレクションを所有しています。

なぜでしょう?

その答えは3人の日本美術マニアの努力のおかげです。

3人の日本美術マニアとは、明治政府のお雇い外国人のフェノロサ、ボストンの医師であ
り資産家のビゲロー、東京大学でフェノロサに学んだ岡倉天心です。

3人は日本美術に心酔し、研究と収集をはじめ、質、量ともに他に類をみないほどのコレク
ションを築いていきました。

それら日本美術の一大コレクションが5年にわたる修復期間を経て、日本に里帰りしてい
るのがボストン美術館展です。

東京を皮切りに名古屋、九州で開催され、最後が大阪でした。

混雑の中でしたが、じっくりと海を渡ったまぼろしの国宝と呼ばれる日本美術の至宝を見る
ことができました。

一つ一つの作品もすばらしいのですが、日本文化の良さを早くから理解し、広めていこうと
尽力したフェノロサ、ビゲロー、岡倉天心。

改めて彼ら3人への敬意を表するとともに、その思いがアメリカから日本に逆輸入している
ことに感動致しました。