先日、盆栽展に行く機会がありました。
そこには、数々の盆栽展で受賞した盆栽が一堂に展示されておりました。
所有者が丹精込めて手入れした銘木の数々をみていると、心が洗われるようでした。
盆栽というと松を思い起こしますが、松以外にも花の咲く梅や桜、実のなるカリン、サクラ
ンボ、雑木のケヤキ、モミジ等、様々な種類があります。
盆栽の魅力は、野外でみられる大木の姿を鉢の上に縮尺して再現することにより、小宇
宙を作り出すことだと思います。
実際によくみてみると、木をそのまま小さくしたミニチュア版のようなもので、とてもかわい
いです。
自分でも育ててみようと思い、近くの盆栽専門店に行きました。
たくさんの中から、心引かれる一つの盆栽がありました。
マツの仲間の糸魚川シンパクという種類で、高さが20cm以下の小品盆栽です。
でもこんなに小さくても樹齢20年以上で、盆栽の世界では若い方です。
立派な盆栽は100年以上経っているものも多く、400年というものもありました。
そのような盆栽は一人で育てられないので、引き継がれて育てられているということになり
ます。
盆栽愛好家であった三代将軍 徳川家光の盆栽が宮内庁で育てられているという話は、歴
史の重みを感じざるを得ません。
人間より長い時間を生きる盆栽。
世界中の人々を魅了する理由が少しわかった気がします。