アディダスとプーマ

ロンドンオリンピックは日本選手の活躍もあり、大いに盛り上がり成功しました。

選手達を支えるスポーツメーカーの戦いも、大変興味深いものでした。

中でも、アディダスとプーマの因縁の対決は見ごたえがありました。

世界的スポーツメーカーであるアディダスとプーマは、共にドイツ南部のヘルツォーゲンア
ウラッハという人口2万人程の町に本社を置いています。

元々、アディダスとプーマは同じ会社だったのです。

ダスラー兄弟がシューズメーカーとして創業したのですが、経営方針の違いから分かれて
しまいました。

弟がアディダスを、兄がプーマを作りました。

それ以降、両社は世界中で火花を散らし、有名選手との契約獲得競争でも因縁のライバ
ル関係でありました。

今回のロンドンオリンピックの注目競技である男子100m走において、プーマはウサイン・
ボルト選手のシューズを提供しました。

一方、アディダスは同じジャマイカのヨハン・ブレーク選手のシューズを提供しました。

ブレーク選手は直前のジャマイカ国内大会で、ボルト選手を破った選手です。

同じジャマイカ選手でありながら、ボルト選手とブレーク選手の戦いはプーマとアディダス
の代理戦争でもあったのです。

結果は9秒63という五輪新記録で、ボルト選手が金メダルを獲り、ブレーク選手は銀メダル
という結果になりました。

プーマはボルト選手がまだ有名でない9年前からその才能に目をつけ、支えてきたので感
激もひとしおだったのではないでしょうか。

ボルト選手が金メダルを獲った翌日からプーマのロンドン旗艦店では、五輪新記録にちな
み9.63%オフセールを始め、爆発的な売上を上げたそうです。