400倍の奇跡

来る5月21日朝7時半頃、日本で金環日食が起こります。

金環日食とは、地球から見て月が太陽にすっぽり入り、太陽の縁からもれる光がリング
状に見える現象です。
 
特に今回は東京、大阪、名古屋という大都市でほぼ完璧な状態で金環日食が見れると
いう173年ぶりの大チャンスなのです。

そもそも日食とは、地球から1億5千万キロ離れた太陽と、同じく地球から三十数万キロ
離れた月と地球の三者が広大な宇宙空間上でまさに一直線上に並ぶという奇跡です。

太陽は地球の百倍の大きさ、月は地球の4分の1の大きさであるので、太陽は月の四
百倍の大きさということになります。

太陽と月の大きさが四百倍も違うのに、地球から見ると太陽と月がぴったりと重なって
隠れてしまうのは、たまたま地球から太陽までの距離(1億5千万キロ)が地球から月ま
での距離(三十数万キロ)の四百倍だからに他ならないのです。

この偶然の一致は、まさしく奇跡でしかないと思います。

いずれ日食は見られなくなると言われています。

なぜなら、月は少しづつ地球から離れていっているからです。

5月21日、太陽と月と地球が一直線になる瞬間、私たちがこの時代この地球に生まれた
奇跡を感じるような気がします。