テクノロジーは雇用を破壊しているのか

この20年の時代の流れはすごいと思います。

1980年代にヒットしていたカルロス・トシキという日系ブラジル人歌手が、久しぶりに日
本に来て驚いたことが、もう日本人は電車の切符を買わないのですねということでした。

確かに今は、ほとんどの人がICカードで自動改札を通過しています。

私達はもう慣れ親しんだ光景であるのですが、久しぶりに来た人には驚くべき光景か
もしれません。

ICカードの登場で、小銭を用意して切符を買う必要がないので手間が省けました。しか
し、検札する駅員や大量の切符を発行する業務に携わっていた人の雇用は要らなくな
りました。

又、デジタルカメラの登場で、写真現像に携わっていた多くの雇用は激減しています。

テクノロジーが進化すればするぼど生活は便利になるでしょう。しかしその反面、ある
分野の雇用はどんどん減っているのも事実です。なぜなら、人がやっていることを機械
がより正確に効率的にこなしてしまうからです。

文明は人類を重労働から解放してきました。

過酷な農作業は牛や馬を経て、近代的な農機具にとってかわっています。

暖をとる薪集めや生活に必要な水くみも、先進国では必要なくなっています。

あらゆる産業の中で以前まで必要であった「人手」がいらなくなってきている状況が世
界的規模で起きているのではないかと思います。

雇用は人の営みを支え、消費に回っていきます。雇用が経済を支えているといっても
過言ではないでしょう。

テクノロジーのますますの進化が、普通の人の職を奪いとってしまうのではないかと心
配しています。