ダイソーのマーケティング

100円ショップのダイソーと言えば、知らない人がいないくらい有名な店です。

実際、ダイソーは激しい参入合戦が繰り広げられるこの業界において、全国に約3000店
を展開し、売上高3,414億円を誇り、約6,000億円と推定される全体市場規模の6割を占
めているガリバー企業です。

そのマーケティング戦略は市場をよく分析したデータの下、ち密な戦略があるのではない
か思いがちですが、全然そうではないのがおもしろいところです。

ダイソーは安売りショップではなく、主婦のためのレジャーランドであり、エンターテイメント
企業であるということが重要なポイントだと思います。

「ええ~、これが100円!」という驚きや感動が店舗という劇場で毎日のように繰り広げら
れています。

経営方針もユニークです。

・経営目標や経営計画がなく臨機応変が方針

・東京は情報が多すぎるので本社は広島県のまま

・よく売れる商品はそのうち顧客に飽きられるので、よく売れない商品を仕入れる

特に最後の現代のマーケティング理論の全く逆をいくような手法は驚嘆に値します。

他社が絶対にまねのできないこの経営理論こそが、ダイソーが圧倒的首位を走る理由で
はないかと思うのです。

教科書的なビジネス理論を実践するだけならMBA(経営学修士)取得者は経営者として
全て成功しているはずです。

でも、現実はそうではありません。

ダイソーの成功はそれを如実に物語っています。