数年前の夏の日でした。お客様と一緒に海鮮居酒屋のようなお店で
食事をしていた時の事です。
宴たけなわとなった頃に、お寿司の盛り合わせを注文しました。
その中で、うにの軍艦巻きがありました。
うにの軍艦巻きは、上にきゅうりを薄く切ったものが2~3枚のってい
るのが一般的だと思いますが、この時はのっていませんでした。
何のためらいもなく、口に入れたことが悲劇の始まりでした。
そのうにの下にあったのは、かっぱ巻(きゅうり巻)だったのです。
「カリッ」
新鮮なきゅうりをかむ音と同じに広がる味とにおい・・・
涙目になりながら苦しそうに食べている姿に気づいたお客様が聞き
ました。
「どうかしたのですか?」
私はとっさに「わさびが多かったようで・・・」とわけのわからな
い返事をして、お茶をガブ飲みしました。
うにの下がかっぱ巻に成っているとは誰が想像するでしょう。
ものすごい意表をつかれた感じがしました。
それ以降、うにをさりげなく持ち上げてかっぱ巻きでないことを確
認してから食べるようにしています。