人生というジグソーパズル

ジグソーパズルは一枚の絵をいくつかの小片に分解し、小片をまたはめてもとの絵に復元するものです。

ジグソーは英語で糸ノコギリの意味です。

糸ノコギリで曲線的にカットした小片は小さければ小さいほど難しく、又、絵が単色であればあるほど難しいのは言うまでもありません。

難易度が高いものは時間もかかり忍耐力も必要です。

年を重ねていくうちに「人生ってジグソーパズルのようだな」と思うことがあります。

はじめのほうは絵が何かもわからない。様々な小片を試してみるうちに少しコツのようなものを見つけます。

順調にいく時もあれば困難にあたる時もあります。

これだと思ったものがうまく合わず、時間をかけてその小片を探す。

いくつかの候補の中からやっとその小片を見つけ出す作業は、無駄の大事さを教えてくれます。

それは候補を探す過程でいろいろな色や形を覚え、次の解答へのヒントになるということです。

人生も様々な難問に答えを探し出すようなもので、その失敗が次の成功につながるといったことがよくあります。

効率重視の世の中ではありますが、無駄の中にこそ成功へのヒントがあるのではないかと思います。

人生の後半を迎える中で最後の小片をみつけて、美しい絵を完成させたいと思います。

京王プラザホテル店 オープン

2017年6月13日 弊社6店舗目の直営店となる京王プラザホテル店(東京・新宿)がオープン致しました。

京王プラザホテルは今年開業46周年を迎えました。

今でこそ東京西新宿は高層ビルが建ち並んでいますが、1971年は京王プラザホテルだけが建っていました。

現在350万人が乗り降りする新宿駅ですが、当時の西新宿は再開発がスタートしたばかり。

まっさらの街にぽつんと超高層ホテルが営業を始めたことで、人は引き寄せられ活気が生まれ、今の西新宿が形成されました。

現在の西新宿は世界中のビジネスマンや旅行者がひっきりなしに訪れるグローバルな街です。

京王プラザホテルに訪れるお客様の出身国は100ヶ国以上にのぼり、国賓や多くのVIPもお泊りになられています。

客室数は本館・南館あわせて1,437室。

巨大ホテルでありながら非常にぬくもりのある親しみやすいホテルです。

そのような歴史があり、かつフレンドリーなホテルに出店できたことに感謝しています。又、このオープンに際し、尽力していただいた全ての方々にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

お近くに来られる機会がありましたら是非お気軽にお立ち寄り下さい。

私たちの直営店 「サロンドグレー/ゴールドファイル 京王プラザホテル店」 は南館3Fに位置しています。

新たなお客様との出会いのとびらが開いたことにワクワクしています。

藤田美術館

大阪にある藤田美術館の所蔵品は国宝9件、重要文化財52件を含む数千点にものぼる東洋古美術品です。

明治時代の実業家 藤田伝三郎とその長男 平太郎、次男 徳次郎が収集したコレクションで、それらを社会文化向上発展に寄与したいと藤田美術館は1954年にオープン致しました。

その藤田美術館が6月11日までの展示を最後に長期休館致します。

施設の全面建替えを予定しており、2020年の開館を目指すそうです。

藤田伝三郎は世間ではあまり知られていないと思いますが、幕末の動乱期、高杉晋作の奇兵隊に入隊、木戸孝允、井上馨、山縣有朋らと親しくしており、様々な事業を展開していました。

当時の関西財閥の重鎮で三井、三菱と並ぶくらいだったそうです。

藤田伝三郎の大阪本邸は太閤園、東京別邸は椿山荘、箱根別邸は箱根小涌園、京都別邸はホテルフジタ京都であったことからも藤田財閥の勢いがうかがえます。

その藤田コレクションの中で特筆すべきは曜変天目茶碗です。

瑠璃色の曜変と呼ばれる斑文は、まるで宇宙に浮かぶ星のように美しい輝きを放ち、品のある華やかさの中に落ち着きがあり、「器の中に宇宙が見える」と評されています。

曜変天目茶碗は南宋時代の中国で作られたとされていますが、現存するものは世界で3点のみ。そのすべてが日本にあります。

日本では室町時代から唐物の天目茶碗の最高峰と位置付けられ、時の権力者の所有物となっていました。

2020年、新しくなった藤田美術館で曜変天目茶碗を見てみたいです。

寺ドル

「お寺に人が来ない」という課題を払拭しようとお坊さんや尼さんがギターやマイクを片手に立ち上がっています。

その名は寺ドル。

仏像をバックに熱い歌でお寺をライブハウスに変身させているのです。

実際、お寺は天井が高く、音響もいいので理想のライブハウスなのです。

現役僧侶の薬師寺寛邦さん率いる2人組ユニット「キッサコ」。

アコースティックギター2本とハーモニカだけで奏でるシンプルさですが、パワフルな曲が境内を包み、ファンは曲に合わせて手拍子をしたりタオルを振り回したりと一体感を醸し出します。

一方、ライブハウスで派手な衣装に身を包み、「電飾の光背」を掲げ、仏教を歌う尼さんがいます。

その名も「愛$菩薩」、ライブを法事と呼ぶ仏教界の正統派アイドルです。

活動当初は怒られると思い、住職の父に隠れて活動していましたが、「若い人の共感を得るには同世代の活動が一番」と賛同してくれたそうです。

印象に残る菩薩をイメージした金ぴかの衣装や電光装飾の効果は抜群で、ライブをきっかけに若い人がお寺に訪れ、仏教の話や悩みを相談しに来る人も増えたそうです。

新たな手法でお寺や仏教のイメージを良くしていこうと奮闘する若いお坊さんや尼さん。

それらの活動を応援する仏教界の懐の広さにも感動します。

オークションスペシャリスト

世の中にはあまり人には知られていない色々な仕事があります。

先日、NHKのTV番組でみたオークションスペシャリスト。

クリスティーズなどの美術品のオークションに出品するお宝を探し出す仕事がオークションスペシャリストです。

その仕事は大きく分けて3つです。

① 発 掘 (お宝を見つける)
② 査 定 (落札価格を予想)
③ カタログ制作(買い手用の資料を作る)

美術品に精通した目利き力と情報を得るための信用力がとても大事です。

そのオークション業界で、その人ありと言われる日本人がいます。

山口桂さんです。

贋作も多数ある中で、これはというお宝を発掘する情報力と目利き力において一目置かれている人物です。

その番組の中で、伊藤若冲の世界的コレクターであるジョ―プライス夫妻が登場。コレクションの半分を日本で大切に展示してくれる人に譲りたいので手伝ってほしいと山口氏に依頼していました。

それは山口氏がプライス氏から絶大なる信頼をうけている証拠です。

美術品を後世に残していくという仕事にはお金だけではない、熱意と誠実さが最も必要なのだと感じました。

飛び級的進化

インド政府が電子決済による「キャッシュレス(現金のない)社会」の構築を進めています。

スマートフォンやクレジットカードがなくても支払うことができる、正に飛び級的進化をインドは目指しています。

以前よりインド政府は公共サービスの電子化を進めてきました。

2009年には国民に「アーダール・ナンバー」(ヒンディ語で「基礎番号」の意味)と呼ばれる12桁の識別番号の発行を開始。氏名や年齢に加え、両手の指紋や虹彩、顔写真とともに政府のデータベースに保管し、補助金の支給などの公共サービスに利用してきました。

インドは元々戸籍がなく、正式な身分証を持たない国民も多かったのですが、地元メディアによると、すでに成人の99%が登録済といわれています。

政府は4月、アーダール・ナンバーと銀行口座を連動させた新たな電子決済をスタートさせました。

店先で番号を伝え、専用の機械に指紋をかざすと代金が銀行口座から引き落とされる仕組みで、スマホやカードがなくても支払いができるのが特徴です。

店側は指紋を読み取る機械を購入し、専用アプリをダウンロードしたスマホに接続するだけでOKという手軽さです。

お寺のお布施も電子決済できるという新旧入り乱れたカオス状態です。

これは固定電話や戸籍制度という伝統的な社会インフラが未整備だったインドで、IT技術の進化により飛び級的進化が成功するかどうかという人類の壮大な実験の瞬間ではないかと思います。

先入観なく

4月下旬に星野リゾートが大阪に初進出するというニュースが流れました。

星野リゾートは地方の旅館やリゾート施設を再生して「星のや」「界」「リゾナーレ」のブランドとして生まれ変わらせて成功しています。

そんな同社が都市に大規模ホテルを建てるというニュースは意外な驚きをもって迎えられたと思いますが、私たち地元の人間は腰が抜けるくらいびっくりしています。

それは場所が新今宮という開発から忘れ去られたような土地だからです。

星野社長曰く
・関西空港、JR新大阪駅からのアクセスが良い
・新世界、天王寺動物園、あべのハルカスに近い
・USJにもすぐ行ける

つまり大阪の都市観光をする人にとってはとても便利な立地であるということです。

よく考えてみると、新今宮駅は関西空港につながる南海電鉄の主要駅であり、新大阪やUSJに行くJR線もあります。

星野リゾートが進出する土地はまさにJR新今宮駅の目の前の広大な土地で、そこに緑広がる庭やきれいなホテルが建つと地域の印象が大きく変わるでしょう。

大阪の人たちにとって、そんな発想は生まれませんでした。

先入観なく考えられる星野社長にとっては「ポテンシャルのある土地」に写ったのでしょう。

このニュースは先入観なく考えることの大事さを改めて感じました。

イマドキのシェアビジネス 2

前回のブログで空いている店、工場、車、ヒトを利用するアイドルエコノミービジネスについて書きましたが、一番分かりやすい事例はUber(ウーバー)でしょう。

日本ではまだあまりよく知られていませんが、全世界でものすごい勢いで浸透している配車サービスです。

米・サンフランシスコ発祥のサービスで、Uberアプリのスマートフォンやタブレットへのダウンロードとクレジットカード番号の登録が必須です。

登録後は車で迎えに来てほしい場所をアプリの地図上でタップすると、近くにいるUber契約車が迎えに来て、目的地まで行ってくれるサービスです。

注目すべきはUber契約車の車はその人の所有車であり、その人のアイドルタイムを使って仕事をしている点です。会社勤めの人が休みの日に、フリーランスの仕事の人が仕事の合い間にお小遣いを稼ぐ感覚です。

目的地はアプリで伝えており、代金も登録されたクレジットカードで決済されるのでトラブルが起きません。

又、お客がUber契約車を、Uber契約車もお客を相互に評価するシステムがあり、悪い評価ばかりだと契約解除や乗車拒否の憂き目にあうので、マナーにおいても心配ありません。

そして驚くべきことにタクシーよりも料金が安いのです。

全世界でUber利用者が増えていますが、一方、旧来のタクシー業界は顧客を大量に奪われ、大打撃を受けています。

日本ではタクシー大手の日本交通が日本初のタクシー配車アプリを開発し、他のタクシー事業者も相次いで配車アプリを導入しています。

Uberが今後、日本に本格的に参入してくるのかどうか注目されます。

イマドキのシェアビジネス 1

高度経済成長期からバブル期まで日本は車や家、自社ビルなどの所有欲が日本経済の原動力になっていたのではないかと思います。

バブル崩壊後は国内景気が低迷し、消費形態に変化が生じてきています。

モノを持つという所有の概念から共有するというシェアの概念に変わってきているようです。

戸建ての住居やマンションを数名で住み、自室以外のキッチン、浴室、リビングなどの空間を共有するシェアハウス。

自家用車を持たずに何名かで共同使用するカーシェアリング。

このシェアのスタイルをさらに進化させたのがアイドルエコノミーです。

アイドルとは「使用されていない」 「遊んでいる」 という意味で使われる英語の形容詞。

飲食店でお客の一番少ない時間や工場で機械が稼働していない時間帯を「アイドルタイム」と呼びます。

このような空いている店や工場を見つけ出し、それらを借りたい企業に紹介するビジネスが急成長を遂げています。

例えば、夜だけ営業している居酒屋の昼間の時間帯を貸してもらい、カレーショップを営業する。居酒屋は賃料が入り、カレーショップは設備投資なしで店ができます。

店や工場だけでなく、車やヒトのアイドルタイムを利用してのビジネスはアイデアひとつで際限なく広がっていくような気がします。

海北友松

海北友松(かいほうゆうしょう)は桃山時代の絵師ですが、その時代に活躍した狩野永徳、長谷川等伯にくらべてあまり知名度はありません。

友松は近江の浅井家の有力武将の息子として生まれます。

時は戦国時代です。3歳の時に父が戦死し浅井家は滅亡、兄達も討ち死にしました。

その後、京都・東福寺で禅僧となりますが、和尚の勧めもあり狩野派に入門します。

師匠の永徳が亡くなった後は独自の世界を展開します。

彼が画壇で頭角を現すのは60代になってからで、非常に遅咲きの絵師です。

京都・建仁寺の大方丈の間に描かれた「雲龍図」は縦2メートル近い画面の8面構成で「日本一の龍」と呼ばれています。

又、最晩年の水墨画の「月下渓流図屏風」は月明かりに照らされた春の宵の情景が見事に表されています。

上記の作品をみても友松が狩野永徳、長谷川等伯に影響を受けていることは明らかです。

しかし、友松は永徳や等伯のように自分の流派を広げようとはしませんでした。

そのようなことには関心はなかったようです。

武家出身の矜持、そして茶の湯や連歌に親しむ教養人としての誇りがそうさせたのかもしれません。

そんな海北友松の特別展覧会が京都国立博物館で4月11日から開催されています。

興味のある人は是非どうぞ。